営業マンになることを決めたけれど、営業をするときにどんなものを持っていけば良いのか悩んだことはありませんか?
ふだん持ち歩くものについてなんとなくイメージはあるけど、一流と普通の営業マンでなにか違うものがあるのか気になっていませんか?
筆者も新卒で営業マンとして働く前に、同じような悩みを抱えたことがあります。しかし実際に営業マンとして働くと、一流と普通の営業マンの差を肌で感じられるようになりました。
この記事では営業マンの必需品はもちろん、身だしなみのために持っておきたい小物や女性営業マンに特化した必需品も紹介します。さらに4章では、普通と一流の営業マンの必需品の違いについても解説しています。
この記事を読めば、なぜその必需品が必要とされているのか理解できるので、選ぶときに迷わなくなります。
営業マンの必需品12選
まずは営業マンがそろえておくべき順に12個の必需品を紹介します。
もし、営業マンが必需品を持ち歩いていないと、以下のような苦労をします。
- スケジュールの把握に時間がかかる
- お客さまに好印象を与えられない
- 効率的に営業ができない
そのため、まずはこれから紹介する必需品をそろえておきましょう。
1-1手帳
手帳は、お客さまとの大事な打ち合わせ日を記入したり大事なことをメモしたりするのに使います。
ただ手帳売り場ではさまざまな種類の手帳が販売されていますが、利用する目的や自分にとっての使いやすさから手帳を選ぶべきです。
- 1日分1ページで構成されているデイリータイプ
- 1ページに数日分の日程やメモしたいことが書き込めるブロックタイプ
- 手帳の左ページに4日分、右ページに3日分の予定を書き込めるホリゾンタルタイプ
- 左ページに週間予定、右ページにフリースペースがあるバーチカルレフト
ところで、一流と普通の営業マンでは持ち運ぶ手帳に違いがあります。
PRESIDENT 2009年11月2日号のアンケート調査によると、年収1,500万円以上の人は、スーツの内ポケットに入る手帳を好んで使うことがわかっています。
対照的に年収500万円台の人は、ノートのように大きめの手帳を使う人が多い傾向があります。
年収1,500万円以上の人がポケットサイズの手帳を使っている理由は、持ち運びに便利な点や、メモをしたいときにすぐに取り出せる点などが評価されているからです。
また手帳に書き込む内容は、商談の予定やお客さまとのやり取りに限らず、以下の用途で利用することもあります。
- 思いついたことをメモする
- 営業マンとしての目標を見てがんばる力にする
- 営業をして気づいた点や振り返りを残しておく
このようにトップ営業マンは、手帳を単なるスケジュール帳として使うのではなく、アイデアや振り返りのツールとして使っています。
1-2筆記用具
ボールペンや万年筆など筆記用具も必需品の1つです。
ボールペンがよく利用されるのは、お客さまと契約書のやり取りをする場面。お客さまは、営業マンがどのようなペンを使っているかよく見ています。
たとえば、車や家など商品価値の高いものを営業しているのに、100円均一で買えるような安っぽいボールペンを利用していた場合、買いたい気持ちが下がるお客さまも少なくありません。
商品やサービスの価値が高いものを営業するのであれば、高級感のあるボールペンや万年筆などを使うべきです。
高級感のあるボールペンや万年筆を使えば、営業マンとお客さま双方のセルフイメージが上がるため、商品に対する満足度も上がります。
またボールペンはメモしたり、契約書に記入したりとさまざまな場面で利用されます。見た目だけで選ぶのでなく、書きやすさなども重視して選んだ方が良いでしょう。
1-3名刺と名刺入れ
営業マンにとって企業や個人客への商談をおこなうときに、名刺と名刺入れは必須です。ただ名刺は紙でできているものが多いため、保管にも気をつける必要があります。
名刺交換をしたときに名刺の端が折れていれば「この営業マンはふだんから名刺をどんなふうに管理しているんだ」「私の名刺を渡しても大切に扱ってくれなさそうなので信頼できないな」と思われます。
また営業の場で名刺を忘れるのはもってのほかです。名刺入れを複数かばんにいれたり、名刺を余分に用意しておいたりするなど対策をしている営業マンもいます。
名刺入れを選ぶときは、安すぎるものは使わない方が良いです。
なぜなら安い名刺入れは、すぐに型くずれを起こしたり、はがれが目立ったりすることが多く、お客さまに悪い印象を与える原因になりかねないからです。
素材が本革の名刺入れであれば、丈夫で長持ちするのでおすすめです。
1-4腕時計
営業マンにとって腕時計は必需品です。近年はスマホやスマートウォッチで時間の確認をする人もいますが、営業の場にふさわしくないケースも多く、商談の場では避けましょう。
またものを買うのに消極的といわれている80年代生まれの方のうち、53.2%以上が腕時計にこだわりをもっていることがわかっています。
そのため商談相手が80年代生まれであっても、腕時計は必需品なのです。
参考:EL BORDE「高級腕時計は本当に必要? 80年代生まれのビジネスファッション事情」2019年1月10日(1月15日閲覧)
腕時計を選ぶときはデザインにこだわって選ぶ人が多いですが、機能性やつけごこちも含めて選ぶべきです。商談で契約書をやり取りする機会が多いのであれば、日付も入っている腕時計を選びましょう。そうすることで、スマホやスケジュール帳で日付を確認する手間が省けます。
またつけごこちも重要です。
筆者は清掃品のルート営業をしたときに、小ぶりの腕時計を選んでいました。その理由はキッチンフィルターを換気扇につけるときに、腕時計が大きすぎると邪魔になるからです。
そのため手を動かしても違和感を感じにくく、重さも感じない腕時計を選んでいました。
このように腕時計を選ぶときは、仕事をする場面を想像したうえで決めるようにしましょう。
1-5スマホ
▼営業マンの半分以上がスマホを利用している
スマホは、もはや営業マンにとって必需品です。
株式会社ジャストシステムがおこなった営業スタイルに関する実態調査によると、営業マンのうち3人に1人がスマホを利用して営業報告をおこなっていることがわかりました。
営業マンはただ営業をこなすだけでなく、効率的に仕事をすることも大事です。
そのため営業先からの移動中にスマホで営業報告を書き、会社に戻ったあとの仕事を減らしている営業マンも多くいます。
またスマホは、ほかにも以下の用途で利用されています。
- スケジュールの管理
- やらなければならないことの管理
- 訪問先の地図を表示
- オンライン会議の参加
このようにスマホは、仕事の効率化にも欠かせない道具の1つです。
1-6モバイルバッテリー
外回りの多い営業マンにとって、スマホと同じく必要なものがモバイルバッテリーです。スマホの充電が切れてしまうと、営業ツールとして利用できなくなります。
そこで営業のためにスマホを持ち運ぶのであれば、モバイルバッテリーも用意しておくべきです。
モバイルバッテリーを選ぶときのポイントは3つあります。
- バッテリー容量は10,000Ah以上のものを選ぶ
- 充電のスピードが速いものを選ぶ
- 重すぎないものを選ぶ
まずバッテリー容量が10,000Ah以上のものを選びましょう。モバイルバッテリーで充電するのに必要なバッテリー容量は、以下のとおりです。
▼モバイルバッテリーでスマホを充電するのに必要なバッテリー容量
iPhone | 2,000〜3,000Ah |
Android | 3,000Ah |
1日使うだけなら5,000Ahもあれば十分です。ただ遠隔地への出張など営業先が遠い場合は、複数回充電が必要になるかもしれません。
そのため何回も充電できるように、10,000Ah以上の容量があるものを選ぶと良いでしょう。
また充電のスピードが速いものを選ぶことも大事です。充電のスピードが遅ければ、肝心な場面でスマホを使えないということになりかねません。
充電のスピードは、商品のパッケージに記載されているアンペア(A)を見ればわかります。アンペアの数が大きければ大きいほど、充電のスピードが速くなります。
特に最新機種のスマホやタブレットなどは、アンペアの数が最低でも2Aを超えるものを選びましょう。
1-7タブレット端末やノートパソコン
営業マンがお客さまにパンフレットや口頭で説明しても、商品の特徴や魅力をうまく伝えられないことがあります。
しかしタブレットやノートパソコンを使用すれば、音声や動画で解説ができます。
たとえばタブレットを使って動画で説明すれば、口頭では伝えられない商品の特徴や魅力が伝わりやすくなるため、買ってもらえる可能性が高くなります。
特にタブレットであれば、パソコンよりも軽く、小さめのバッグにも入りやすいサイズなので、持ち運びが簡単です。
さらに、外回りの営業でもWifi環境があれば、
- オンライン会議への参加
- 現在の商品の在庫状況の確認
- 契約書のコピー
などなど、さまざまな用途で利用できます。
移動時間に日報の作成などを済ませておくことで、会社に戻ったあとの業務負担を大幅に減らすこともできるので、タブレットかノートパソコンのどちらかは持っておきたいですね!
1-8ビジネスバッグ
営業マンなら誰もが持っている必需品はビジネスバッグです。ビジネスバッグは、お客さまからよく見られているので、見た目には注意が必要です。
もしお客さまが営業マンのバッグを見て、汚れや傷みがひどいと感じれば、商品を買う気がなくなるでしょう。
またビジネスバッグは、さまざまなものを持ち運ぶため使いやすさも重視しなくてはなりません。
- ノートパソコンが収納できるサイズかつ軽量のもの
- 衝撃吸収材が使われているもの
- A4サイズの書類が入るもの
- 防水仕様のあるもの
まずビジネスバッグは軽量のものが良いです。重量のものを使えば体力の消耗が激しくなります。
またノートパソコンは衝撃に弱いため、衝撃吸収材が使われているものを選びましょう。
ビジネスバッグは書類の持ち運びにも使われます。契約書に使われるA4サイズの書類がしっかりと入るバッグを選びましょう。もしA4サイズの書類がギリギリ入るバッグを選ぶと、ファスナーを締めるときにうっかり書類を破ってしまいかねません。
さらに外回りの営業マンであれば、書類を雨に濡らさないように防水仕様のあるバッグがおすすめです。
1-9印鑑と朱肉
印鑑と朱肉は契約を結ぶときに必ず必要なものです。印鑑を持ち歩いていれば、急な契約でもすぐに手続きが可能です。
印鑑はあっても朱肉を持っていないお客さまが意外に多いので、朱肉も用意しておきましょう。
スムーズに契約をおこなうために、朱肉が乾燥していないかチェックしましょう。また押印のあとに朱肉をふき取るティッシュも忘れてはなりません。
1-10契約書
契約書は契約を結ぶときに必要な書類です。大事なことは、必ず予備の契約書を用意しておくことです。
せっかくお客さまとの契約が決まっても、契約書が足りなければまた訪問しなければならなくなり、お互いに余計な時間を使ってしまいます。
さらに不注意で、契約書を汚してしまう可能性もゼロではありません。万が一のために備えて、契約書は余分に用意しておきましょう。
1-11提案資料
営業マンにとって営業の成果を出すために欠かせないものが提案資料です。
提案資料を用意していれば、以下のようなメリットがあるため、成約にもつながりやすくなります。
- 商品の魅力やその理由について簡潔に説明できる
- 提案資料を用意することで、気になる点について質問してもらえる
- パンフレットなどがあれば、今は時間がない人でも、後日契約してもらえる可能性がある
なお提案資料は、わかりやすく作ります。文字だけでなく、
- 図解やイラストも用いて説明する
- 単色ではなく複数の色を使う
- 利用者の声などについても載せる
などに注意して作成することで、より商品の魅力や口コミについて伝わりやすくなります。
タブレットなどで説明してもわかりやすいですが、必ずお客さまにも渡せるパンフレットなども用意しておきましょう。
1-12バインダー
書類をはさむことのできるバインダーは、営業マンにとって必需品の1つです。バインダーがあれば下敷き代わりに使うことができるので、双方にとって書類に記入しやすくなります。
また必要な書類を1つにまとめておくことで、契約書やパンフレットなどをすぐに出せるため、スムーズな営業活動ができます。
筆者も外回りの営業でバインダーを使ったことがありますが、バインダーがあることでパンフレットなどや契約書類をはさんだ状態でもスムーズに営業ができました。
そして見た目に高級感のあるバインダーを利用することで、相手に好印象も与えられてお得です。
営業マンの身だしなみ対策になる必需品や小物6選!
営業マンは身だしなみのための必需品や小物を常に持ち運ぶ歩くことが重要です。なぜならお客さまは、商品の魅力だけで買うかどうか決めるわけではないからです。
実際に営業研修を受けていたときに、上司が「お客さまは商品ではなく、営業マンを見て購入するかどうか決めるので、身だしなみには気を使わなければならない」とおっしゃっていました。
これから紹介する必需品は持ち運ぶ優先度が高い順番に紹介します。持っておけばお客さまに好印象を与えられるので、営業の成果を出しやすくなります。
2-1身だしなみセット
身だしなみセットは、ふだんから持ち運ぶべきものです。なぜなら、家を出たときは身だしなみが完璧でも、長い時間営業をしているとくずれてしまうことがあるからです。
そのため、ふだんから以下のような身だしなみセットは持ち歩いておきましょう。
▼おもな身だしなみ用セット
スーツ用のブラシ | スーツについたホコリなどを取り除き、光沢を出すこともできる |
爪切り | 長い爪を切っておく |
手鏡 | 訪問前に身だしなみや表情のチェック |
電気シェーバー | ひげが伸びやすい人は持っておくと良い |
また爪の長さだけでなく、爪あかについても良く見られているので確認しておきます。
大事なのはあくまでも、営業先に訪問したときの身だしなみです。身だしなみセットを持ち運んで完璧にしましょう。
2-2ハンカチとポケットティッシュ
ハンカチやポケットティッシュは、営業マンなら必ず持ち歩いていますが、それには明確な理由があります。
▼営業マンが夏の必需品として考えているもの
ハンカチ | 83.8% |
制汗剤スプレー | 31.5% |
扇子やうちわ | 30.5% |
制汗剤シート | 26.3% |
日焼け止め | 23.5% |
吸汗速乾インナー | 17.0% |
(引用元:イーキャリアが営業職400名に身だしなみについておこなった調査をもとに筆者作成)
イーキャリアが営業職400名に身だしなみについておこなった調査によると、夏の必需品としてハンカチが1位に選ばれています。
80%以上の営業マンがハンカチを必需品として持ち運ぶ理由は、訪問先に入る前に汗をぬぐうためです。
ハンカチは手を洗ったときに必要ですが、大事なのはどこにしまうかです。
湿ったハンカチをバッグの奥深くやポケットにそのまま入れると、雑菌が繁殖してしまいます。最悪の場合、バッグの奥深くに入れた書類などが汚れるかもしれません。雑菌を繁殖させないためには、バッグの上など空気に触れやすい場所で乾かしましょう。
またハンカチは、必ず1日ごとに新しいものに変えることも重要です。
ポケットティッシュは鼻をかむときだけでなく、飲み物をこぼして袖口を汚してしまったときにも使えるので、持っておくと便利です。ほかにもお客さまが風邪を引いているときに、さっとポケットティッシュを差し出せば、好印象を与えられます。
2-3オーラルケア用品
多くの営業マンは、オーラルケア=口臭対策にも気を使っています。
実際にモンデリーズ・ジャパン がおこなった「営業マンと息リフレッシュに関する調査」によると、57.4%の営業マンが口臭を気にしていることが判明しています。
また43.3%の営業マンがお客さまに会う直前に口臭を気にしています。なぜならこのタイミングが、お客さまに会う前に口臭対策ができる最後のチャンスだからです。
では口臭対策をおこなうためには、どのようなものを用意すれば良いのでしょうか? お客さまと商談をおこなう前の口臭対策として代表的な方法は以下のとおりです。
▼営業マンが行おこなっている口臭対策ベスト3
タブレットを食べる | 38.4% |
ドリンクを飲む | 36.7% |
ガムをかむ | 26.7% |
多いのは、タブレットを食べたりドリンクを飲んだりする方法です。
実際に私が営業マンの仕事をしていた会社では、多くの従業員がブレスケアを重宝していました。
ほかにも営業前には、ほとんどの従業員が餃子などニンニク臭の強い食べ物は食べないようにしていました。
また商談の前にドリンクを飲んでおけば、口臭対策だけでなく、喉をうるおすことで営業中に痛めにくくなります。
2-4体臭対策のもの
営業マンは体臭対策にも気を使う必要があります。イーキャリアが身だしなみについておこなった調査でも、夏に営業するときの必需品として制汗スプレー(31.5%)が上位に来ています。
また男性(24.4%)よりも女性(46.2%)の方が、制汗スプレーを持ち歩いている人が多くなっています。
営業をするときには、ある程度お客さまと近い距離で営業をしなければなりません。そのため、体臭や靴のにおいなどに気をつかっていなければ、悪臭で相手がイヤな思いをします。それではお客さまから嫌われてしまいます。制汗スプレーだけでなく、以下の必需品をそろえて体臭対策ができている状態で訪問すべきです。
- 汗の対策として替えのシャツや靴下
- 靴の消臭スプレー
- 体臭用のスプレー
仕事中だけでなくふだんから体臭に気を使っておきましょう。体臭を取り除くシャンプーやボディソープはおすすめです。
特に夏場は、湿気が体や靴の中などにこもりやすくなり、においの原因にもなります。そのため体臭用のスプレーや消臭スプレーなどで、いつでも対策しておきましょう。
2-5スリッパ(使い捨て用)
お客さま先を訪問したときに「スリッパをお使いください」と言われることがあります。
そんなときのために一流営業マンは、スリッパを持っています。
もしスリッパをはかずに家に入ってしまうと、靴下の汚れや汗でじゅんたんや床を汚してしまう可能性があるからです。
マイスリッパを持ち運ぶ営業マンは多くありません。そのためふだんから、マイスリッパを持ち歩いておくとほかの営業マンとの差別化を図ることでできて、お客さまにも好印象を与えられます。
2-6小型の靴べら
小型の靴べらは商談先で靴をはくときに必要です。
特に営業マンは、商談を終わらせ玄関で靴をはくときに注意が必要です。
たとえば帰るときに、サッと小型の靴べらを出して靴をはけばカッコイイ印象を与えることができます。しかし靴をはくのに苦労してしまい、逆にお客さまに気を使わせてしまうと、なんとなく頼りない営業マンという印象を持たれる方も多いのではないでしょうか?
営業マンにとって大事なことは、いかにお客さまから信頼を勝ち得るかです。第一印象が重要なことはもちろん、営業先を出るまでお客さまから身だしなみや所作を見られていると思いましょう。
女性営業マンなら持っておきたい必需品6選!
ここまで解説してきた営業マンの必需品は、男女に限らず必要なものばかりです。ただ女性営業マンならではの必需品もあります。利用頻度の高い順に解説するので、チェックしておきましょう。
3-1替えのストッキング
伝線しているストッキングをはいたまま営業先を訪れると、その部分が目立つため良い印象を持たれません。
ストッキングの伝線対策としては、替えのストッキングを持っておくか、丈夫で伝線しにくいストッキングをはく方法があります。
伸縮性が高いブランドであるゾッキやDCYのストッキングであれば、、少々引っ張っても伝線しません。
特にヒールが高すぎる靴や重心が合っていないパンプスをはいていれば、足に負担がかかりやすくなります。そのため耐久性があるストッキングを選びましょう。
3-2身だしなみポーチ
女性営業マンも移動中に身だしなみを整える道具は必要です。もし身だしなみに使うものをポーチに入れて持ち運べば、すぐに取り出して身だしなみを整えることができます。
いつも持ち運ぶ必要があるので、軽い素材のポーチを用意しておきます。また訪問先でも目立ちすぎないものを選ぶようにしましょう。
3-3化粧用品
女性営業マンにとって避けなければならないのは、化粧がくずれた状態で営業先に訪問してしまうこと。
そのためいつでも身だしなみを整えられるように、ポーチには「リップクリーム」「口紅・ビューラーなどのメイク用品」を入れておきます。
女性営業マンは、お客さまから頼られるような印象を与えることのできるメイクが大切です。しかし必要以上に濃すぎるメイクは、悪い印象を与える可能性が高くなります。
自然なメイクができれば問題ないのでポーチの中に入れるものは限定しましょう。
3-4消臭スプレー
女性にとって必需品の1つが消臭スプレーです。
転職サイト女の転職@typeが会員に対しておこなった調査の記事では、98%の女性が他人のにおいについて敏感であることがわかりました。
そのなかでも特に多いのが体臭です。
▼相手のにおいで気になった箇所とその割合
体臭 | 48.2% |
口臭 | 26.0% |
ワキ | 14.8% |
(引用元:転職サイト女の転職@typeが会員に対して行った調査の記事をもとに筆者作成)
持ち運びができる消臭スプレーがあれば、いつでも体臭対策が可能です。体臭だけでなくスーツについたにおいなども消してくれるので持っておきましょう。
3-5なんこう剤やばんそうこう
ヒールやパンプスは、女性営業マンに人気が高い靴です。しかし長い時間ははいていると、靴ずれを起こしやすくなります。
そんなときでもなんこう剤があると、靴ずれによる痛みを減らせます。
さらに転んでしまった場合にすり傷を放置してしまうと、傷口から雑菌が発生します。血で足が汚れることもあるので、良い印象を持たれません。
ばんそうこうなども用意しておけば、応急的な処置ができるので持ち歩いておきましょう。
3-6裁縫セット
移動中に突然スーツのボタンが外れそうになったり、ほつれが発生した状態で営業先に行くと、相手も気になってしまいます。
裁縫セットを持ち歩いておけば、すぐにほつれを直せます。特に外回りの営業マンは、持ち歩いておいた方が安心です。
普通と一流の営業マンの持ち物は何が違うのか?
営業マンとして一流になるために必需品をそろえるのは重要です。ただ必需品をそろえるだけでは、一流の営業マンになれると断言できません。
一流の営業マンになるには、以下の2つの視点が必要です。
- なぜ必需品とされているのか?
- 必需品の扱い方
それでは順番に解説します。
4-1なぜ必需品とされているのか?
営業マンにとっての必需品は多くありますが、なぜ必需品とされているのか考えたことはありますか?
普通と一流の営業マンでは必需品に対する考え方は大きく違います。
▼必需品に対する考え方
普通の営業マン | 仕事に必要だからそろえる |
一流の営業マン | お客さまのことを考えてそろえる |
普通の営業マンは、仕事に必要だからという意識だけで必需品をそろえる傾向があります。その一方で一流の営業マンは、お客さまの視点に立って、以下の2つをあわせたより高い意識で必需品を選びます。
・必需品が商談にふさわしいものか?
・相手の興味を引くものか?
そのうえで、営業をするときにそろえる必需品は、お客さまに好印象を与えるものを選びます。
そのためには、お客さまがどのような考え方をもっているのか理解することが大事です。たとえば高級な必需品を身につけたときに、同じ年齢層でもさまざまな印象をもちます。
またお客さまの興味や好みの色などを事前に知っておけば、それに合うものをそろえると商談がうまくいく可能性は高まります。たとえば、お客さまが好んでいるブランドのバッグや時計、そして好みの色から外れない必需品を身につけても良いでしょう。
もしお客さまの好みがわからないのであれば、年齢層の近い同僚や上司の意見を参考にしてもよいかもしれません。
このように、お客さまのことを考えながら必需品を選ぶ姿勢が大事です。
4-2必需品の扱い方
営業マンは自分のことを信用してもらえなければ、お客さまから商品を買ってもらうのは不可能です。
お客さまに好感をもたらす必需品でも、手入れが雑であれば「あまりものを大事にしない人」という印象を与えてしまいます。
たとえばハンカチのたたみ方が雑、契約書や提案資料の端にしわがあるなど細かい点まで配慮できなければ、お客さまに悪い印象を与えてしまいます。
一方でハンカチをきれいにたたんでいたり、提案書などの書類をファイルに閉じたりしていれば、好印象を与えられるので話を聞いてもらえる可能性が高くなります。
このように一流の営業マンを目指すのであれば、必需品をそろえるだけでなく扱い方にも配慮ができるようにしましょう。
営業マンの必需品はお客さまを思い浮かべながら選ぶのが大事
営業マンとして成果を出したければ、必需品をそろえるだけでは不十分です。
必需品をそろえるときにも「どうすればお客さまにあんしんしていただけるか」「お客さまに興味を持ってもらうためにはどうすればいいのか」などの想いが必要です。
必需品ひとつにしてもお客さま一人ひとりのことを考えて選ぶようにしましょう。